想定される状況

航海条件を考慮せず燃料消費の増加を比較している

船舶の運用開始後に燃料消費が増えたと主張される場合、異なる条件の航海を比較している可能性があります。一方の計算は計上した燃料全体、他方は主機の消費だけを含みます。停泊時間、積載量、航行距離も異なり、総量だけでは変化の原因は分かりません。

明らかにすべき事項

計算の比較可能性と元記録の完全性を確認し、集計範囲や航海条件の影響を分けます。一度の総量差から主機の故障は推定しません。

準備する資料

  • 比較対象航海の航海日誌と機関日誌
  • 測定方法を示す燃料受入量、残量、消費量の記録
  • 距離、航行時間、停泊時間、積載量の航海資料

比較・確認する事項

期首・期末残量、受入量、単位、集計期間を照合します。記録が許す範囲で航行中、補機、停泊中の消費を区別します。距離、時間、積載条件を比較し、不明な内訳を明記します。単位当たり消費を算出する場合は、比較の基準と仮定を併記します。

分析で得られ得る結果

燃料収支と航海比較の整合表を作成できる場合があります。裏付けのある差、分離できない消費、主張された技術的原因の別途評価に必要な資料を示します。

結論の限界

残量の確かな測定や消費先別の区分がなければ因果判断は制限されます。記録の検討は船舶検査、船級確認、主機や船内設備の健全性の証明ではありません。